不登校気味の息子と友達との付き合い方
元々息子は人と関わる事が好きだ。
決してリーダータイプでは無いし、話をする事が得意な訳でも無いが、自分の興味に忠実で、色んなジャンルの子と遊び毎日楽しんでいた。小学校の担任の先生からは、休み時間になると違うクラスの子もよく息子を訪ねてきて常に友人に囲まれてます、と言われていた。私はそんな息子がとても好きだった。勉強が嫌いでも友達を大切にしてもらいたいと思っていた。
小学6年の2月に起立性調節障害を発症し大好きな休み時間を外で遊ぶ事ができなくなったが、誰かは必ず息子の側に居て教室で話し相手をしてくれている様子だった。
体力が持たないので放課後遊ぶことは出来なくなり、帰宅後、友達とオンラインゲームすらできず少しずつ友人との関わりが減っていっている様に見えた。
中学生になり、本格的に症状が悪化。学校へ行けない日が増えた。せっかく新しいクラスにはなったけれど新しい友達はできない。小学校の時からの仲の良い友達が数人同じクラスだったので私から見ればそれが救いだった。当事者の息子はそれどころでは無い様子だった。友達付き合いとかそんなことより体調が悪く学校に行きたくないばかり。どんどん殻に閉じこもっていく感じがした。
そんな息子が心配になり、小学校の時からの友達とは連絡取れてるのか息子に聞くと、うるさいな、大丈夫だから、と言われた。確かに思春期の息子にしてみれば余計なお世話だ。
息子の様子を見ているとLINEでやり取りは時々しているみたいだった。
夏休みに入り、少しずつ心が回復しいつもの息子らしさを取り戻し出してきた。
オンラインゲームを少しずつやりだした。初めは会話なくゲームをしていたが、そのうちに知らない人と会話をしながらゲームをする様になった。その仲間は小学4年生ぐらいの子から社会人まで幅広かった。その数日後、学校の友達ともゲームをする様になった。今から思えば知らない人とオンラインゲームをする事が学校の友達とゲームをする為のリハビリだったのかも知れない。それからは毎日学校の友達とオンラインゲームを楽しめる様になった。
息子には、多分これから長い付き合いになるだろう、と思われる友人が2人いる。
1人の子は、息子を病気扱いせず遊びに誘ってくれる。
1人の子は、息子が病気だと言う事を考え無理のない様に体調を気にしながら付き合ってくれる。
夏休み、息子の心が少しずつ戻ってきたのは彼らが居てくれたおかげだ。この2人にはとても感謝をしている。
夏休みが明けても、以前の様に殻に閉じこもる事なく友人とオンラインゲームができている。
友達付き合いはエネルギーがいる事なのだろう。まだ起立性調節障害の回復の見込みは無いが、体調が回復すればまた、自分で新しいコミュニティを作っていくのだろうと思う。今はまだまだ、充電期間。今、こうして息子を思ってくれる友達を大切にして毎日を楽しんで欲しい。